問題意識
一つの文章をどう作っていくか、という問題がある。
メモをためることはMoEの手法を使えばできるが、それを材料にしてどのように一つの文章を作っていくか、ということについてはしっくりくるものはできてなかった。
今、僕がやっているのはプリントを介する方法である。
- 文書データをプリントアウトする
- そのプリントに書き込みをする
- 元のデータに反映させる
ざっとこのようなことをしていた。
この方法の不満点は以下の点。
- プリントを介すること。まず思いついたことを紙に書き込んだ後にデータにするのだから、二度手間である
- それまでにためたメモデータの利用ができない。プリントを使って考察する環境において、参照することが基本できないから
この後者については、今までは関係しそうなメモのみをClipMarkFile.jsでまとめてプリントアウトして、参考にしたりはしてたが、あまり使えなかった。
PCの制限
じゃあPC上でやれよと思うかもしれないが、それでだいたい失敗してきたからこのようなことをしているのである。たいていは、集中が続かない、という仕方で破綻した。
なぜだろうかと考えたが、それは「文章を読みながらメモをする」という作業が必須なのに今までそれを実装してなかったからじゃないか、と思い至った。
プリントを使う場合は、基本、その文章を読み、そこで思いついたことを余白に書き込み、あとでそれから何か文章を作り直すということをしている。
- 文章を読む→思いつきをメモする→それをいくつか溜める→それらを元に新たに文章を作り直す
という過程をとっている。
だがPCにおいては、これを実装していないため、
- 文章を読む→新たに文章を作り出す
このようにメモを作って溜める過程を飛ばして、いきなり手がかりもない状態で文章を思いつき、作り出せということになる。このことがそもそも無理で、結局破綻してたのではないかと思うのだ。
今の枠組み
今のところシステムとして用意しているのは、howm形式のメモである。これが、この用途には適していないのではないか。
まず、今の形式では、本来の目的である保存のためのメモと、文章の作成過程での思いつきを書くためのメモを区別できない。
また、この用途のためにはhowmメモの仕組みは大掛かり過ぎる。別ファイルを開き、タイトルを書いて閉じて、という作業はもともとしていた文章を読むという行為をぶったぎってしまう。
一つのファイルを再利用して、何度も編集して使う、というのであればそのファイルを探す手間が生じるし、複数のファイルに分割してやるのではそれらをまとめて見る手軽な手段がない。
つまり、今までのhowmでやってたメモとは違った種類のメモが要請されてたのに、そのように認識せずそれに対応したものを用意していなかったのが問題なのではないかと思うのだ。
要請されるもの
今までのメモが
- 保存して再利用するためのメモ
だとすれば、ここで要請されるのは
- 一時的な、文章を読んでいるときに思いついたことを書くためのメモ
である。
この用途に即したものを実装したいわけであるが、要請されるのはざっと以下のようになるだろう。
- 文章とメモファイルの対応
- どの箇所についてのメモなのかの参照が容易
- 文章を読む作業を妨げない。すぐ開け、すぐ閉じれる
- 全体についてのメモと個々の箇所についてのメモとが分離できる
ChangeLog?
一番この用途に近いのは、ChangeLogではないかと思う。これはプログラムの変更履歴を書く形式の一つらしい。僕は今までは、プログラム作成時に思いつきを吐き出すのにこれを利用していた。
僕が使っているのはJunk ScriptsのChangelog.l
- C-x 4 a
で新たな項目が追加される仕組み。
だが、これだと
- どの箇所についてのメモなのかの参照が容易
- 章ごとにメモを並列することができない。時系列のみ
の二点では求めるものとは違っている。
というわけで、しばらくはこの方面で何か工夫してできないかを考えてみたい。とりあえずEmacsのChangeLogを試してみようかな。
これがPC上でできれば、プリントを使う際に必ずネックになり、構造的に乗り越え不可そうな
- 書き込みによる視認の低下
- 元の文章が書き込みが増えると読みにくくなる
- 余白の大きさに規定される
などは克服されるので、考えてみる価値はありそうかなと思っている。
[emacs]org-mode + remember-mode
返信削除http://d.hatena.ne.jp/rubikitch/20090121/1232468026
機能的に近いです?