2024年8月19日月曜日

PPvで前回開いたパスを開く ~まだ俺達はPPvの真の性能を引き出していない~

概要

PPxにおいて、ビューアであるPPvは何枚でも開くことができる。だが、僕は普段は、PPcと紐づけた形(連動ビュー)でしかPPvを使えていない。この場合、使えるPPvの数はPPcの数に規定されることになる。せいぜい3、4枚といったところだ。 これでは、PPvの真の性能を引き出しているとはいえないんじゃないか。PPvをズラッと何枚も並べ、それぞれに異なるファイルを表示して見比べる活用法があるんじゃないか。このような問題意識を、僕はずっと持っていた。

この問題には、過去にも何度か取り組んだことがあるが、あまり成果は出なかった。ここからは「ファイルパスはどこにどの形式で保存するか」「位置関係は保存すべきか」「保存したとしてどう再現するか」「保存したパスをどのIDのPPVで開くか」等の複雑な課題が生じてくる。これを解決しようとすると、スクリプトなり、リストファイルなりを駆使した、運用が複雑なものが出来上がる。そして結局は、その複雑さゆえに使わなくなる。これが今までのパターンだった。 最近、「PPv終了時にIDごとにパスを保存し、次回起動時にはそのパスを開く」という単純な仕組みで、これらの課題は解決するんじゃないか、と思いついた。

実装について

以下の形で実装する。

  • データの保存には、S_xxxを活用する。例えばPPV[F]のパスはS_ppvpath:Fに、PPV[G]のパスはS_ppvpath:Gに保存する、というように
  • PPV[F]~PPV[W]を今回の用途に使う。PPV[A]~PPV[E]は、通常のPPcと紐づけた運用に。PPV[X}~PPV[Z]は他の特殊な用途にとっておく

準備

以下を編集して取込。

KV_main    = {    ; PPvメイン窓
CLOSEEVENT    ,*ifmatch "o:e,a:d-",%FCD %: *setcust S_ppvpath:%*rightstr("%n", 1)=%FCD %: *stop
    *deletecust S_ppvpath:%*rightstr("%n", 1)
FIRSTEVENT    ,*ifmatch "/[a-ex-z]/",%*rightstr("%n", 1) %: *stop
    *ifmatch !0,0%*getcust(S_ppvpath:%*rightstr("%n", 1)) %: %J%*getcust(S_ppvpath:%*rightstr("%n", 1))
    *mapkey use,K_ppvv
}

K_ppvv    = {    ; 紐づけなしPPv
ESC    ,%J"no such file"
^N    ,*script %0Script\open_plural_ppv.js,2
O    ,*openppcv %FCD
}

K_ppcv    = {    ; 紐づけなしPPvから起動したPPc
ENTER    ,*ifmatch "o:e,a:d+",%FCD %: %K"@ENTER" %: *stop
    %Oi *windowsize %*extract(%%NV%*getcust(_User:syncidppcv)),%*windowrect(,w),%*calc("%*windowrect(,h)*2") %: *closeppx %n %: *stop
Q    ,%Oi *windowsize %*extract(%%NV%*getcust(_User:syncidppcv)),%*windowrect(,w),%*calc("%*windowrect(,h)*2") %: *closeppx %n
}

_Command    = {    ; ユーザコマンド・関数
openppcv    = *setcust _User:syncidppcv=%*rightstr("%n", 1)
    *windowsize %N,%*windowrect(,w),%*calc("%*windowrect(,h)/2")
    *ppc -bootid:%*getcust(_User:syncidppcv) -single -k %%j"%*arg(1)" %%: *mapkey use,K_ppcv %%: *ppvoption sync %*getcust(_User:syncidppcv) %%: *fitwindow %N,%%N,4 %%: *windowsize %%N,%*windowrect(,w),%*windowrect(,h)
}

以下をScriptフォルダにopen_plural_ppv.jsという名前で保存。今まで僕がつくってきたスクリプトとは違い、ES6で書いているので注意。

やり方

以下のコマンドで、S_ppvpathにパスが保存してあるPPVを一斉に開く。一つもなければ、空の状態のPPvを一つ開く。

*script %0Script\open_plural_ppv.js,1

PPvを新たに一つ開きたい場合は、上のコマンドで開いたPPv上で[^N]を押すか、以下のコマンドを任意の場所で実行する。

*script %0Script\open_plural_ppv.js,2

表示ファイルを変えたい場合は、PPV上で[O]を押す。すると、PPCが表示され、PPvが連動ビューの状態になる。目的のファイルを見つけたら、[Enter]か[Q]を押す。 もちろん、単純にドラッグアンドドロップを使うのでもいい。

「もうこのファイルは次回は表示しなくていいや」という場合は、PPV上で[ESC]を押す。すると、存在しないファイルを表示する。この状態で閉じると、保存したパスがリセットされる。

活用案

  • 開きっぱなしにしておきたいテキストを表示する
  • todoを書いたテキストを表示する
  • 見てると落ち着く写真を表示する
  • 見比べたい資料を表示する

といった活用方法がありそう。

2024年8月12日月曜日

PPV単体で書庫内の画像を閲覧

書庫内の画像をPPvで閲覧できるようにする。漫画ビューアでよくあるやつです。 「PPcで書庫に潜ってPPvで連動ビューしたらいいだけじゃん」と言われたらたしかにそうなのだが、PPv単体でできたら便利かもしれないと思いました(小並感)。

準備

以下をgetarchivefiles.jsという名前でスクリプトフォルダに保存。

以下を編集して取込。

K_archiveview    = {
RIGHT    ,*ifmatch 0,0%si"pagenum" %: *string i,pagenum=0
    *string i,pagenum=%*calc("%si"pagenum"+1") %: *string o,name=%%*getcust(S_archivepages:%si"pagenum")
    *ifmatch !0,0%sgo"name" %: %J%sgo"name" %: *stop
    *string i,pagenum=%*calc("%si"pagenum"-1")
LEFT    ,*ifmatch 0,0%si"pagenum" %: *string i,pagenum=0 %: *stop
    *if %*calc(%si"pagenum") == 0 %: *stop
    *string i,pagenum=%*calc("%si"pagenum"-1") %: *string o,name=%%*getcust(S_archivepages:%si"pagenum") %: %J%sgo"name"
}

%si"pagenum"は現在見ているページ番号。左右カーソルで1ずつ増減する。

やり方

PPcで書庫ファイルにカーソルをあわせ、以下のコマンドを実行。

*ppv %*script(%0Script\getarchivefiles.js,%FCD,S_archivepages) -k *mapkey use,K_archiveview

最初の画像が表示される。カーソル左右で表示ファイルを切り替える。

2024年7月6日土曜日

アルバムアートをサムネイルに

PPxでは、ファイルだけではなく、フォルダにも任意のサムネイルをつけることができるらしい。 フォルダ内にcover.jpgあるいはfolder.jpgといったアルバムアートがある場合、それをサムネイルにできるようにする。

準備

以下をScriptフォルダに保存。

setalbumart_all.js

やり方

音楽ファイルをフォルダごとにまとめたフォルダで、以下のコマンドを実行。

*script %0Script\setalbumart_all.js

各フォルダ内にあるcover.jpgあるいはfolder.jpgを取得し、それをサムネイルにする。

2024年7月3日水曜日

epubのカバー画像をサムネイルに

epubのカバー画像をサムネイルにする。Extend convert Susie Plug-in等、やり方は他にも色々ありそうだが、今回は*setentryimageとスクリプトの組み合わせで行う。

準備

以下の二つのスクリプトをScriptフォルダに保存。

getcoverimage.js

setcoverimage_all.js

epubの解凍には7zipを利用する。7zipをインストールしていない場合はインストールしておく。また、getcoverimage.jsの7zipに関する箇所を各自の環境にあわせて書き換えておく。

やり方

エントリ表示形式を、画像が含まれるものに変更する。とりあえずは、[;]で表示されるメニューから「サムネイル1」を選んでおけばいい。こうしないと、以下の過程で「no image mode」と言われてしまう。

カーソル下のepubファイルのサムネイルを変更したい場合は、以下のコマンドを実行する。

*setentryimage %*script(%0Script\getcoverimage.js,%FCD)

カレントフォルダのすべてのepubファイルのサムネイルを変更したい場合は、以下を実行する。まあまあ時間がかかるので、大量にファイルがある場合は注意。

*script %0Script\setcoverimage_all.js

追記2024-10-18

マークファイルのサムネイルを変更するスクリプトを作った。ES6で記述。

2024年4月25日木曜日

xyzzyでスクリーンショット

xyzzyで

  • スクリーンショットを撮ってあらかじめ指定したディレクトリに保存
  • 保存したファイルのパスを貼り付け

という処理ができるようにする。winshotを利用。

準備

以下をsite-lispフォルダに保存。winshotのパスや保存フォルダは各自読み替えてください。

.xyzzyに以下を追記

(load-library "screenshot")    

やり方

M-x screenshot

スクリーンショットしたい箇所を矩形選択

スクリーンショットが保存され、かつそのパスが貼り付けられる

2024年4月9日火曜日

一行編集でエイリアスを登録

一行編集を利用し、実行ファイルを容易にエイリアスに登録できるようにする。

準備

まずは、実行ファイルを羅列した補完候補ファイルを用意する。作り方は色々あるが、*whereisを使うのが簡単。

*whereis -mask1:"a:d+;.exe" -path:"D:\bin" -dir:on -subdir:on -listfile:%0data\execpath -name

以下を編集して取込。

_Command    = {    ; ユーザコマンド・関数
setalias    = *string o,strings=%*input("" -title:"実行ファイルを選択してください" -mode:u,e -leavecancel -k:"*completelist -file:%%0data\execpath -match:6 -detail:""user"" %%: *mapkey use,K_exesearch")
 *string o,valuename=%"エイリアス名を登録してください"%{%*name(X,"%so"strings"")%}
 *alias %so"valuename"=%so"strings"
}

以下のコマンドを実行する。

*setalias

2024年4月7日日曜日

テキストファイルで画像ファイルを扱いたい

MV_click    = {    ; PPv メイン窓
LD_SPC    ,*ifmatch 0,0%*selecttext %: %K"@Q %: *stop
    *ifmatch "o:e,a:d-",%*selecttext %: *ppv %*selecttext %: *stop
    %K"@Q
}

今回は、テキストファイルで画像ファイルを扱う方法のアイデア。

画像ファイルのパスを挿入したテキストファイルをPPvで開き、[I]でキャレットモードに。ファイルパスにキャレットをあわせ、ダブルクリックする。

すると、ファイルパスの内容が別のPPvで表示される。